Webコンフィギュレーターの高品質なレンダリング

以前から、自動車メーカーは多くのカスタマイズを競い合っています。 

自動車には多くのオプションが用意されているため、その構成は爆発的に増えています。例えば、ルノー メガーヌの場合、購入可能なバリエーションの組み合わせは1,000万以上にもなります。

オプションの選択に合わせて3Dビジュアルを提供するWebコンフィギュレーターは、顧客が商品の購入に至るプロセスに欠かせないものです。

Webではリアルタイム3D技術がより普及していますが、Webコンフィギュレーターを参照する端末の種類が異なるため、あらかじめ計算された車両の3D画像に基づく360°ツアーをベースにしたソリューションが安全であることに変わりはありません。

車両構成の数が多いため、コンフィギュレーターに必要な数十億もの3D画像を事前に計算することは不可能です。2Dマスクによる合成を用いれば数を減らすことができますが、画像の品質が損なわれ、実装の為の時間や複雑さが増し、発展する余地もありません。

そのため、それぞれの設定に必要な3D画像を提供するシステムを開発しました。ルノーの場合、毎年10億枚近い画像を計算していることになります。

この技術的な選択は、システムとそのメンテナンスの簡素化、車両データの更新が容易となり、コンフィギュレーターの継続的な運用に必要なものです。

この画像のオンデマンド計算は、多くのメリットをもたらします:

  • 車両の修正や追加がすぐにできる:何百万枚もの画像を事前に計算する必要がない
  • 閲覧者が要求した構成のみを計算する 
  • アプリや使用端末(PC、タブレット、スマホ)に最適な解像度で画像を計算する
  • 同一のイメージジェネレーターを、WEBコンフィギュレーター、発売時のイベント等での特定のコンフィギュレーター、見積書のビジュアル、カタログのプレゼンテーションなど、異なるアプリに再利用することが可能
  • インターフェース部分においては、オプション部分に使用されるサムネイルを自動的に計算
  • カメラの選択はいつでも変更可能
  • キネマティクスアニメーション(ドアの開き方など は、トランジションビデオとして説明され、これはオンデマンドで計算

  • 事前計算を再計算する必要なく、画像のすべてのパラメータを変更できるため、コンフィギュレータの開発が容易になります。例えば、画像フォーマット(png、jpeg、wepb)、透明度(他のソフトウェアで合成するため)、圧縮率、レンダリングモード等 
  • 設定されている車両上のキーポイントにより自動的に画像が表示されるため、コンフィギュレーターでアクセサリーに特定の情報を付与することが容易になる

同時に接続するユーザー数にかかわらず、ロード時間を最小限に抑えることが不可欠です。最適な応答時間を得るためには、3Dレンダリングファームの規模と要求される計算のスケジューリングが重要です。

サービスの確実な運用を実現するためには、データセンターに2式の冗長コンピューティングファームを設置し、自動ロードバランシングを行っています。